女性泌尿器科

泌尿器科は、尿が通る臓器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)の病気を主な対象としています。

主な疾患

主な症状

こんな症状のある方はお気軽にご相談ください。
  • おしっこが近い(頻尿)
  • 夜間何度もおしっこに起きる(夜間頻尿)
  • おしっこが我慢できない(尿意切迫)
  • 尿が漏れる(尿失禁)
  • 尿が出にくい(排尿困難)
  • 排尿してもすっきりしない(残尿感)
  • 尿が出ない(尿閉)
  • 排尿時に痛みがある(排尿時痛)
  • 尿に血が混じる(血尿)
  • 尿検査で異常(潜血、白血球、蛋白)を指摘された
  • 検診で腎臓、膀胱等に異常を指摘された
  • 尿路(腎臓、尿管、膀胱)に結石がある
  • 陰部がかゆい、イボができた 等

主な検査

泌尿器科を受診する際は、おしっこの検査を行いますので、排尿せずに来院してください。
尿検査

主に、尿蛋白、尿糖、尿潜血、細菌、白血球、尿比重、尿沈渣について調べます。
尿沈渣は、尿を遠心分離して得られた沈殿成分を顕微鏡で調べます。
尿は腎臓で作られ排出されます。体内を循環している血液が腎臓で濾過されて尿になっているので、糖尿病や腎臓病をはじめ身体の中の色々な情報を持っています。
感染症や尿路がんについては、さらに詳しく調べます。



以下の検査は、診察後に必要に応じて行います。

超音波検査

腹部皮膚表面部分に超音波を発信する装置をあてます。

内臓からの反射波をその装置が受けとり、電気信号にかえてモニターに写します。

きれいな画像が得られるように、装置をあてる部分にはゼリーを塗ります。

腎臓、膀胱、前立腺等に異常がないかなどを調べます。

単純X線検査

身体にX線を照射し透過したX線を画像にします。

X線が透過しやすいもの(空気など)は黒く、透過しにくいもの(骨など)は白く写ります。

主に尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石)を調べるために行ないます。

膀胱内視鏡検査

血尿、排尿障害の原因を詳しく調べるためや、膀胱腫瘍の経過観察(再発の有無確認)のために行います。

柔らかな素材の軟性膀胱鏡を尿道の出口から挿入し、尿道・膀胱内を観察します。

女性泌尿器科で扱う代表的な疾患の説明

膀胱炎

ほとんどが女性に見られる病気で、年齢を問わず発症しますが、若い方に多く見られる傾向があります。

女性の場合、外陰部にいる細菌が尿道から入って膀胱粘膜に付着、繁殖して起こります。
通常は菌が入っても膀胱の感染防御機構が働いて膀胱炎にはなりませんが、ストレスや疲れ、体調不良(風邪を引いた後など)、冷え症、尿を我慢しすぎ、1日の尿量が少ないなどの各種要因が重なると免疫が弱まってしまうために細菌が膀胱内で繁殖しやすくなり膀胱炎を招きやすくなります。

膀胱炎を起こしやすい病気があると繰り返すことがあります。また、何度も繰り返す時はほかに病気が隠れていないか詳しい検査を行う必要があります。また、治療後に、膀胱炎は治っているのに、残尿感、違和感が残ることがあります。飲水を多くして経過観察することで自然に良くなりますが、症状が強いような時は漢方薬による治療が効果的です。

 

頻尿、残尿感、下腹部の違和感といった症状があっても、膀胱炎ではないことがあります。膀胱腫瘍、膀胱結石、間質性膀胱炎や、排尿障害を起こす泌尿器科疾患、または、子宮筋腫、卵巣腫瘍、膣炎などの婦人科疾患の場合があります。

 

また、便秘症、大腸の病気などの消化器系や冷え症など骨盤内の微少循環障害が原因のこともあります。これらの症状が現れたら放置せずに泌尿器科で医師による検査と診断を受けることをお勧めします。

腎盂腎炎

細菌が尿道から膀胱へ侵入することにより膀胱炎が起こりますが、さらに細菌が尿管をさかのぼって腎臓まで達することで腎盂腎炎が起こります。

頻尿、排尿痛、残尿感、下腹部痛などの膀胱炎様症状に加え、発熱、全身倦怠感、腎周囲の腰背部痛などの症状が認められます。悪心、嘔吐などの消化器症状を伴うこともあります。

比較的全身状態が良好な場合は、経口抗菌薬で治療します。しかし、食欲不振、脱水、全身倦怠感などが強い場合は、入院して点滴による治療が必要です。

また、糖尿病、尿路結石症など、尿路感染を起こしやすい病気がもともとある場合には重症化しやすく、時には命に関わる場合もあるので、腎盂腎炎による発熱が疑われたら、できるだけ早く泌尿器科専門医を受診してください。

過活動膀胱

過活動膀胱は、尿を溜めるという膀胱機能の障害で、膀胱に尿が十分に溜まっていないのに、自分の意思とは関係なく膀胱が勝手に収縮する病気です。急に尿がしたくなって我慢ができず(尿意切迫感)、トイレに何回も行くようになります(頻尿)。また、尿が間に合わずにもれてしまうこともあります(切迫性尿失禁)。

脳出血や脳梗塞、パーキンソン病などの脳疾患や、脊髄の障害のために、膀胱のコントロールが正常に行われなくなった場合や、加齢のよる膀胱機能の変化、出産や加齢により骨盤底筋が弱くなった場合などで起こるケースがありますが、原因が不明のことも少なくありません。

過活動膀胱は、症状(尿意切迫感と頻尿)で判断しますが、これは過活動膀胱症状スコア(OABSS)と呼ばれる問診票を使ってセルフチェックすることができます。また、尿検査や、超音波検査による残尿測定検査なども行います。これらはいずれも痛みや苦痛を伴わないため、安心して受けていただくことができます。

治療は内服薬が主になりますが、併せて膀胱訓練や骨盤底筋体操を行います。

最近では、過活動膀胱に有効な薬がたくさんあり、その人に合った薬を選んで治療します。

また、体質に合った漢方薬が有効な場合もあります。

膀胱訓練や骨盤底筋体操は、自宅でひとりで出来るので、内服薬と併せて続けることで、より効果が得られます。

神経因性膀胱

神経因性膀胱とは、神経の疾患により膀胱の運動をコントロールする神経が障害を受けるために、膀胱の働きが障害される状態をいいます。おしっこを貯めたり出したりすることがうまくできなくなり、膀胱炎などの原因となります。原因となる病気は、脳梗塞や脳出血等の脳血管障害、パーキンソン病や多発性硬化症等の神経変性疾患、腰部椎間板ヘルニアや脊椎管狭窄症、骨盤内手術後(子宮や直腸)、糖尿病等があります。

内服薬で治療しますが、十分でない場合は導尿(尿道から管を入れて尿を出すこと)が必要になります。

尿路がん(膀胱がん、尿管がん、腎盂がん)

膀胱、尿管、腎盂の表面を覆っている粘膜の細胞にがんができた状態のことです。血尿が主な症状です。血尿が出た時や検診で尿潜血を指摘された場合は、痛みなどの症状が伴わなくとも、早めの検査が必要です。

早期がんであれば、内視鏡的手術で治療できますが、進行がんでは膀胱摘除が必要になります。

「痛みの症状がなく血尿が出たら、膀胱がん・尿管がん・腎盂がんを疑ったほうが良い」という認識をもち、なるべく早く受診するようにしましょう。

尿路結石症(腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石)

腎臓内にできた結石を「腎結石」といいます。血尿がみられることがありますが、痛みはほとんどありません。しかし、結石が尿管に移動して「尿管結石」になると、背中から脇腹にかけて激しい痛みを引き起こし、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。

尿路結石症は、30~50歳代の男性と閉経後の女性に多く認められます。

尿路結石症は、尿検査、超音波検査、腹部X線検査で診断します。

また、これらの検査では、治療方針を決める際に必要な結石の位置、大きさ、個数、尿路感染症の有無などを知ることができます。

尿管結石でも、小さい結石の場合は、痛みをおさえる治療を行いながら、自然に出てくるのを待ちます。ただし、尿の流れが妨げられ、腎臓の機能に影響が出ている場合、感染症による発熱をきたしている場合、両側の尿管結石、腎臓が一つしかない場合、痛みがひどい場合などは、さらに積極的な治療が必要になります。自然排石せず、衝撃波結石破砕術が必要と判断したときは、しかるべき医療機関へご紹介します。また、再発を防ぐ指導も行っています。

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